東日本の古墳時代後期に典型的に見られるコの字形勾玉です。知人から大量に譲り受けたコレクションの中の一つで、この形状のものはこの勾玉のの他にもう一個体アップしてあります。この勾玉は譲り受けたコレクションの中でも一番大きな部類で長さ46mm、厚さ12mmという重量級です。穿孔は円筒状と銅管に近いもので一方向から穿たれています。その典型的なコの字形の形状や銅管による穿孔の方法等から古墳時代後期に大量に製作されたの副葬用の一つかと思われます。使用されている石材は知識が無いので不明。地は灰色で、尾の部分に赤色の縞模様が流れています。表面はとても良く磨き上げられており艶がありますが、写真でわかるように製作時の研磨痕が僅かに見られます。両側面と腹の部分は平面に近い状態で、背の部分のみ曲面で製作されています。個人的にはあまり好きな形状ではないのですが、意外と歴史ファンには人気があるようなのでコレクションのラストを飾るものとしてもう一個体と共にアップしました。